安代りんどう|お客さまへ届くまで

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安代りんどう イノベーションを起こし続ける生産者たち

安代りんどうは、生産者たち自らの創意工夫とたゆまぬ地道な努力により日本一の産地になりました。そしてその情熱と活動的な取組みは、常に時代を捉え、次代を読み、躍進する花業界のイノベーターでもあります。

りんどう栽培は、6月に苗を畑に植え、土としっかり密着するように水をたっぷりあげ、苗を落ち着かせていきます。病気や害虫に注意しながら育てた苗は、2年目以降追肥を施し、花を間引きながら成長していきます。そして2年目の7月から花の収穫、出荷が始るのです。間引き作業や収穫の際には、ウイルスの伝染を防ぐため、刃物は使用しません。手で折りながら手作業で行われます。間引きして風通しを良くしながら、露地栽培で季節を映し出す花姿が育っていきます。

りんどうが出荷するまで

【1】露地栽培された花は、1本づつ手で折られ収穫されます。

りんどうが出荷するまで

【2】秋の代表格の花のシーズン。りんどうは、夏の暑さにも強く、7月から10月に採花。

りんどうが出荷するまで

【3】収穫した花はまとめられ、出荷作業場へと運ばれます。





りんどうが出荷するまで

【1】 花付きと茎の長さ毎に、選別。

りんどうが出荷するまで

【2】 品質状態を厳しくチェック。

りんどうが出荷するまで

【3】出荷規格毎の最終調整。

りんどうが出荷するまで

【4】機械で10本毎に束にしていく。

りんどうが出荷するまで

【5】等級毎に束にされ、水揚げ。

りんどうが出荷するまで

【6】水揚げで状態を安定させ、箱詰めされてトラックで市場へと出荷。

出荷作業

八幡平市花き研究開発センターでは、オリジナル品種の改良や研究、新品種が開発されています。
試験圃場では、試作品種の作付けなども計画的に行われ、毎年400種~500種の品種改良を試み、年に1~2品種が新品種として栽培を開始。
1品種の誕生には、およそ10年の長い月日がかけられています。生産者や研究者など、安代りんどうに関わる人々が一丸となって 「安代りんどうのブランド化」に向けた取組みを行っています。

りんどうが出荷するまで

所長:日影孝志(農学博士)

りんどうが出荷するまで

主任技師:遠藤満


高品質なりんどうや新品種を作るためには病気の無い親苗を作り・育て、そこから種を採取してまた苗を育てます。
手間と長い時間をかけさまざまな条件をクリア出来た苗が、高品質・新品種の「苗」となり生産者の畑へと植えられていきます。
品種改良や新品種を作る時も、人の手で筆を使い1つずつ丁寧に受粉をさせます。

りんどうが出荷するまで

種から発芽させて苗にしていく育種ハウス。

標高の高いこの地域では、冬は1m以上の雪に覆われています。ハウスの外で小さなりんどうの株は、雪の中で越冬する生命力。2月になると越冬芽の苗を、雪の下から掘り起こしていきます。


りんどうが出荷するまで

無菌培養室の中では、土の代わりに寒天で培養している。

りんどうが出荷するまで

赤のLEDライトを使用し、赤の波長で成長を刺激している。


無菌室の中では、土の代わりに寒天で培養しており。試験管を廻すことで、植物は上下の区別ができなくなり、芽を伸ばしていきます。コップをかぶせる事で、試験室と同じ状況を作り出せ赤のLEDライトを使用し、赤の波長で成長を刺激しております。


りんどうが出荷するまで

露地栽培の試験圃場。ここで新品種の品質、栽培状況を試験している。


りんどうが出荷するまで

受粉作業は筆を使って全て手作業で行われます。

りんどうが出荷するまで

2月に雪を施設内いっぱいに詰め込み、年間で安定したりんどうの冷房培養に活用する環境保全型施設。雪解け水で冷房している。



世界に広がる安代りんどう

海外交流


シンガポール5つ星ホテルのロビー装花に、「安代りんどう」は使用されています。
FB:豊明花き株式会社より画像提供

世界で飾られる安代りんどう

海外では「Gentiata」と呼ばれ親しまれています。りんどうの青色の花の魅力は、聖母マリアの青色を映し出すかのように、より神秘的に印象的に人々の心に届きます。オランダなどのヨーロッパでは、短いりんどうが主流のため、茎が長く花付きの良い「安代りんどう」は、発色も良く、ハイグレードな花として高級生花店やホテル装飾などでも人気を博しています。




りんどうの海外販路マップ

参考:日本植物輸出協議会

2002年(平成14年)からヨーロッパへの輸出を開始しました。

生産されるすべての品種は、オリジナル。そのため八幡平市で育成された花たちの品種保護のための国内での商標登録はもちろんのこと、EUやアメリカ、アジア圏などの海外展開における国際商標登録等の取組みも積極的に行っています。

輸出国:オランダ、アメリカ、シンガポール、香港、ドバイ。モスクワなど。




海外生産者とも情報交換して交流を深めます。

海外のりんどう ※ 圃場 ほじょう の視察について
日本では、りんどうの出荷時期が限られます。そのためニュージランドとチリの両国と、周年出荷体制の構築や、品種の共同開発を行っています。パートナー国である両国の現状と親交を深めるため、定期的な情報交換や視察も行われています。
写真:2015年1月 ニュージーランドとチリへの視察ツアー。安代りんどうのオリジナル品種を育てる農場への視察風景。

※作物を栽培する田畑、農園のことを表します。


海外交流

りんどうが出荷するまで

【1】輸出の出荷規格毎に選別していきます。

りんどうが出荷するまで

【2】空路での流通に対応できるように梱包などにも技術が必要。

りんどうが出荷するまで

【3】バケット輸送で保水され出荷される。




10年かけて開発された、
鉢物の新品種・安代りんどう「恋紅(こいべに)」

2014年冬、初出荷されたこの花。掛け合わせは、父親が日本のピンク、母親がニュージーランドの赤色です。両国の共同研究の賜物。12月から出荷され、赤い花色と深い緑の葉とのコントラストがまさにクリスマスカラーと重なります。冬に楽しめるりんどうの誕生です。